「もう一度観たいあの映画」VOL.20 『イエスタデイ』
音楽:ザ・ビートルズ
【STORY】
“イエスタデイ<昨日>”まで、地球上の誰もがザ・ビートルズを知っていた。しかし今日、彼らの名曲を覚えているのは世界で一人、ジャックだけ…。ジャックは突然、信じられない不思議な世界に身を置くこととなってしまった!
ジャックは、イギリスの小さな海辺の町に住む、悩めるシンガーソングライター。幼なじみで親友のエリーから献身的に支えられているもののまったく売れず、音楽で有名になりたいという夢に限界を感じていた。そんな時、世界規模で瞬間的な停電が起こり、彼は交通事故に遭う。
昏睡状態から目を覚ますと、この世には史上最も有名なバンド、ザ・ビートルズが存在していなかったことになっていることに気づくが…。
【REVIEW】
ストーリーにあるようにジャックが交通事故に遭い、昏睡状態から目が覚めると、世の中から「ザ・ビートルズ」が存在しない世界に変わっています。それを知らないジャックは退院してから久々に友達と再会します。事故で前歯を失い、友達から散々からかわれたあと、幼なじみで教師のエリ―(ジャックのマネージャーもしている。)から、何か歌ってとリクエストされます。そして「ビートルズがいない世界」で最初に歌うのが映画のタイトルにもなっている「Yesterday」です。友達みんなは当然のごとく驚き、エリーに至っては涙ぐんでしまいます。今までに何度も耳にしている曲ですが、この名曲を目の前で初めて聞く…なんと贅沢なことでしょうか。
その他には、両親の前で披露する「Let it be」、エリーとスタジオで収録する「She Loves You」[I Saw Her Standing There]などビートルズを知っている世代からすると心地よいシーンがいくつもでてきます。
そして、ロンドンのビルの屋上で行われたあの伝説の「ルーフトップ・コンサート」を思わせるライブシーンも後半で登場します。
どうしても音楽が気になるところですが、そもそもこの映画、ジャックとエリーのラブストーリーなんです。ジャックに思いを寄せるエリーですが、ジャックはどんどん有名になり二人は疎遠に。エリーはとうとう別に彼氏を作ってしまうのですが…。でも大丈夫です。最後まで安心して観れる映画です。
「ルーフトップ・コンサート」を中心としたビートルズのドキュメンタリー「ザ・ビートルズ:Get Back」が今年(2021年)8月に公開予定です。監督はピーター・ジャクソンなので、映画の出来も大いに期待できるところです。
◇『ザ・ビートルズ:Get Back』
ビートルズのバンド活動前半(デビューからライブ活動を終了するまで)を知るには入門編としておすすめのドキュメンタリー映画です。
◇『ザ・ビートルズEIGHT DAYS A WEEK The Touring Years』
1964年製作のビートルズ出演映画。1962年にレコードデビューして2年足らず、もうこんなに人気があったんですね。
◇『ハード・デイズ・ナイト』
ビートルズをさらに遡ると…ビートルズ結成前のジョン・レノンを描いた伝記的ドラマです。
◇『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』
もう一度観たいあの映画 VOL.20 『イエスタデイ』
(C)Universal Pictures